技術開発

持続な可能な社会の構築と、次世代の高度なニーズにこたえるために

私たちの生活の中に電子機器が広く普及したことによって、非鉄金属の重要性はより高まってきています。私たちは高機能・高品質の非鉄金属材料を開発し、より快適な生活の実現をサポートするとともに、製錬やリサイクルに関する新規技術開発により、限りある資源を有効に活用し、持続可能な社会の構築に貢献しています。

リチウムイオン電池リサイクル技術の開発

今やリチウムイオン電池はスマートフォンやタブレットなどの小型製品だけではなく、ハイブリットカーを含む電気自動車、バス・トラックなどにも使用され、日常生活には欠かせない製品です。一方、リチウムイオン電池の原料には、ニッケル、コバルト、マンガン、リチウムなどの金属が使われ、それらは地球上での存在量が比較的少ないレアメタルです。私たちはそうしたレアメタルのリサイクル技術の開発を進め、ニッケル、コバルトの回収のほか、回収が非常に難しいとされるリチウムに関しても、世界に先駆けて使用済み電池からの回収に成功しました。

リチウムイオン電池の使用例

リチウムイオン電池のリサイクル・フロー

資源開発に関する技術開発

資源の効率的かつ持続的な利用、環境負荷の低減を目指し、銅鉱石から効率的に銅を回収する技術の開発を進めています。特に、通常の選鉱処理や浸出による処理が難しく、現状では廃棄されている低品位初生硫化銅鉱(黄銅鉱)から効率的に銅を回収する技術として、JXヨウ素法を開発し、その早期実用化に取り組んでいます。

チリ JX ヨウ素法ヒープ試験場

金属製錬に関する技術開発

当社では、既存の製錬技術の高度化、新しい製錬方法の開発および製錬技術を応用した新規事業の開拓の3つの技術開発に取り組み、製錬事業のサステナビリティ拡大を進めています。特に、製錬技術を応用した新規事業の開拓ではJX金属グループ内の各社とも協力して幅広い分野で展開を図っています。

日鉱塩化法

電材加工に関する技術開発

当社が長年培ってきた乾式、湿式、塑性加工に至る金属加工技術、高純度化技術をベースにして、電子材料用途向けを中心とした革新的な新製品および新技術の創造に取り組んでいます。その対象は銅箔、銅合金、精密加工品、銅微粉、高純度塩化金属等の多種多様な分野に渡り、素材の高性能化や高純度化を通してより快適な生活の実現をサポートします。

800°Cを超える温度で焼結が開始するサブミクロンサイズの銅微粉

分析に関する技術開発

当社では、深化する技術開発、より安定した操業管理や厳密化する品質保証に対応するため、最新の分析機器の導入および分析法の開発に取り組んでいます。
例えば、極微量分析への対応は分析分野の重要課題です。ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計)は勿論、2つの質量分離部を持つICP-MS/MSやGDMS(グロー放電質量分析計)も導入し、銅製錬関連工程の貴金属の挙動の解明や、超高純度金属中の不純物の分析に役立てています。
これまでの金属の分析方法では、元素としての存在確認や定量は可能でしたが、構成している化合物が何かを知ることは一般には困難でした。そこで表面分析・構造解析の技術を用いて「化合物識別技術」にも取り組んでいます。EPMA(電子線マイクロアナライザー)、AES(オージェ電子分光法)やMLA(鉱物解析システム)を用い、合金や鉱物の化合物の分布状態を明らかにしていきます。

AESの装置写真
MLAの鉱物マッピング図