社員紹介
2012年 新卒入社
法学部 法学研究科 修了

ESG推進部に所属し、全社的なESG対応の旗振り役を担っています。ESGとは環境・社会・ガバナンスの視点から企業活動を評価するもの。SDGsへの貢献が求められる近年において、ESGへの対応とその開示が社会的要請となってきています。JX金属は創業当初から、環境保全や地域社会との共生を重視した事業活動を行ってきました。そして2020年10月、さらに加速するESGの世界的潮流を受け、これまでの活動を強化し、全社的なESG対応を推し進めることを目的に発足したのがESG推進部です。私はその初期メンバーとして同部に加わりました。
ESG推進部の中で、私はJX金属が加盟するICMM(International Council on Mining & Metals:国際金属・鉱業評議会)を担当しています。ICMMは世界の主要な非鉄金属企業27社が加盟する国際的な業界団体。経済分野・社会分野・環境分野のイニシアティブについて議論しています。ICMMから提示されるさまざまな課題に対して、JX金属として、ひいては日本鉱業界全体としてどのように対応・発信していくかを考察し、提案していくことがミッションです。
自分一人で完結する仕事は一つもありません。プロジェクトの大小にかかわらず、自身が渦の中心となって人を巻き込み、あらゆる仕事を進めていきます。そこにこの仕事の難しさとやりがいがあると思っています。自分一人で出来ることが限られているからこそ、多くの関係者の力を借り、ありとあらゆる知恵を絞りながら検討を進めます。関係者が同じ目標・方向性を持って仕事をするためには、まず自分が主体性を持って周囲を巻き込んで推進していかなければいけません。そのために手間のかかる作業を率先して引き受けるときもあります。しかし、そういった作業が結果的にはチームとしての一体感の形成や、当事者意識の深化につながると考えています。
入社3年目の頃、カセロネス鉱山プロジェクトの操業開始に合わせてチリに赴任し、株主の法務担当という立場で関与しました。しかし、チリの公用語はスペイン語であるため、言葉の壁がありました。加えてチリ人の幹部たちは鉱山経営のプロフェッショナルであり、知識・経験の差は歴然。そのため当初は情報収集ですら難航しました。私はまず、コミュニケーション能力の向上を図るべく、スペイン語の習得に取り組みながら、現地スタッフに対して根気強く話しかけました。語学習得もさることながら、何より心がけたのは、積極的な姿勢を周囲に示すこと。言葉よりも、「一緒に仕事をしたい」という意思表示が大切だと考えました。次第にコミュニケーションは円滑になり、現地スタッフからも相談を受けるようになりました。それら一つひとつに真摯に対応していくことによって、信頼関係が構築できたように思います。
チリには4年間ほど駐在。特に知識・経験を積んだ後半の2年間は充実していました。大規模プロジェクトの運営への貢献、現地スタッフとのチームワーク。毎日やりがいを持って仕事に取り組むことができました。チリで奮闘した経験は、現在の自分の自信につながっており、新しい挑戦に向けた原動力にもなっています。
若手・ベテランを問わず、フラットに意見を交わすことができる点です。上司にも先輩にも、立場関係なく、自由に意見を述べられる環境だと思います。しかし、だからこそさまざまな責任を自覚するべきだと考えます。自身の発言に伴う責任。自分で考え、その考えたことをしっかり相手に伝える責任。ただ言われたことに従い、表面上のやり取りをしているだけでは、いくらフラットな環境であっても、成長することはできません。また、今のJX金属には変革・挑戦を志向する機運があり、そこに立ち会うことができている点も面白く感じています。本社の移転もその一例ですが、「これまでのやり方に捉われていてはいけない」「新しい挑戦を始めよう」という雰囲気が社内にあり、それは社員の誰もが感じているのではないかと思います。


