社員紹介
2000年 新卒入社
法学部 卒

JX金属の収益基盤を支える「ベース事業」の一つである資源事業は、カセロネス鉱山をはじめとする出資鉱山の運営・管理や、新規鉱山開発案件の調査・検討を行っています。カセロネス鉱山では、さらなる操業・コスト改善による競争力の強化に取り組んでおり、開発案件では中・下流事業への原料供給を視野に入れながら検討・推進しています。その中で私は管理部企画担当として、事業部内の総務や人事、出資鉱山のモニタリング、共同出資鉱山における他株主との協議・調整など、多岐にわたる業務に取り組んでいます。私の業務内容を一言で表現するのは難しいですが、「縁の下の力持ち」として、事業を企画や総務の立場からサポートすることだとイメージしてもらえたらと思います。また、経営企画部や人事部も兼務しており、コーポレート各部との橋渡しの役割も担っています。
やりがい、そして難しさ。その両面でキーワードとなるのが「コミュニケーション」です。JX金属が日本国内に所有する鉱山は現在一つで、今後も鉱山開発のメインは海外です。現地の人たちとのコミュニケーションにおいては、その背景にある文化が異なるため、相手の考えを理解したり自分の考えを伝えたりするのは困難を伴います。また、同じ日本人同士であっても、本社の人間と現地の駐在員ではコミュニケーションがうまく取れないこともあります。新型コロナウイルスの影響でオンライン会議が急速に拡大しましたが、それでも対面での会話に勝るものはありません。そうした中で、さまざまな関係者と議論を重ね、考えが共有できたり、自分の言いたいことがうまく伝えられたりしたときにやりがいを感じます。
2011年から2016年までチリに駐在し、カセロネス鉱山の建設に関わりました。その間、実にさまざまなことを経験しましたが、とりわけ印象的な出来事が、2015年に現地を襲った豪雨です。異常気象によってカセロネス鉱山があるアタカマ州に記録的な大雨が降りました。年間平均降水量が20ミリ弱という非常に乾燥した砂漠地帯に、2日間で80ミリの雨が降ったのです。河川の氾濫や土砂崩れなど甚大な被害をもたらし、州都コピアポも被害は大きく、町が泥で埋まるような状態でした。私はチリ人と一緒にアタカマ州に住む現地社員の支援のため、サンティアゴから車で10時間かけてコピアポに向かいました。泥の道を走りながら各家庭を回り、支援物資を届けました。社員やそのご家族にとても喜んでもらえたことは、今でも忘れられません。大変な出来事ではありましたが、チリ人と日本人が国籍を越えて協力し、地元の支援ができたことが印象深いです。
JX金属には「進取の精神」が深く根付いており、それが強みであると考えます。過去の常識にとらわれず、現状に対して常に危機感を抱き、将来を見据えた新しい施策をいち早く実行する。そして数多くの製品を生み出し、業界を牽引する──。そうした気概が経営層のみならず、社員一人ひとりに浸透しています。私自身も「進取の精神」をもとに、これまでのキャリアを生かして挑戦していきたいと思っています。また、これは強みと言えるのかは定かではありませんが、いわゆる「飲みにケーション」を奨励する文化があります。もっとも今はコロナ対策でなかなか難しいですが、飲み会の場で会社の将来などについて真剣に議論することで、情報共有したり、刺激し合ったりする。そんなコミュニケーションの機会がオン・オフ問わず盛んなことも、社内の風通しの良さにつながっているのではと考えています。


