金属製錬事業 大畑 温子

世界的課題と向き合う醍醐味

日立事業所 技術開発センター
工学部卒 2002年入社

※所属・内容等は取材当時のものです

私の仕事

将来に亘る環境問題と向き合う仕事

私は技術開発センターで、環境規制対象物質であるヒ素を不動態化処理する技術の開発に取り組んでいます。鉱山や製錬所で有価金属を分離回収する際には、会社の利益になるものだけでなく、セレンやヒ素のような、いわば「欲しくない不純物」も出てきます。
しかも、その不純物の割合は、長い年月の間に徐々に増加しています。処理して製品原料になるものも一部ありますが、需要量は多くありませんので全てを製品にはできません。しかし、余物をそのまま廃棄することは許されないため、問題なく廃棄・排出あるいは保管貯蔵できるように処理する方法が必要となります。
ヒ素に関しては、溶出しやすい形で排出すると、その毒性のため環境に問題を生じますので、溶出しにくい化合物の形態に変換して貯蔵保管する技術が求められます。化学的手法や微生物の力を利用するなどして、安全性、作業効率性、コストといった操業安定性に配慮しながら、実用化するための技術の確立を目指しています。

印象に残る仕事

世界的な課題に取り組む手応え

資源や環境を相手にした仕事は、まさにグローバルそのものです。必要とされる技術は、自社だけに留まらず、世界各地の現場で活用され、人々の生活や自然環境を守り、あるいは改善することに繋がります。先日、カナダのバンクーバーで開かれた国際製錬会議に参加してきましたが、この業界がグローバルかつ恒常的に抱える諸問題に真摯に取り組んでいる現場を目の当たりにし、自分自身が地球規模のテーマを扱っていることを改めて認識させられました。
チリの鉱山へ行ったこともありますが、日本では考えられない土色の山々や鉱山という現場のスケールの大きさには圧倒されます。また、グループ会社や社外の公的研究機関などに出向き、共同で技術開発を試みる期間がありましたが、様々な分野の人と仕事を通して出会い、専門的な知識だけでなく、自己成長のために得るところが多くありました。多角的な視点、自分と違う考えに対する寛容性、あるいはインスパイアされて自分がそれまでになかった発想ができるようになるなど、自分の世界観が広がっていくのは楽しく感じるものです。

仕事をするうえで大切にしていること

中長期的な視野が必要な仕事

心掛けていることは、他者と丁寧なコミュニケーションを図り、チームとしての組織力を活かして仕事ができるようにするということです。自分を含め特定の個人や所属先の一時的な利益に偏らず、筋の通った判断をして行動するように心掛けています。長い目で見れば、そうした姿勢の積み重ねが相互の信頼関係を築き、結果として効率よく全体の利益を確保できることに繋がると信じているからです。
また、鉱山開発にも繋がる規模の大きな仕事であるということを踏まえても、短絡的な判断に走らずに、なるべく中長期的な視野をもって社内外に及ぼす利害を考えることは、重要です。色々な人々と交流して情報を収集し、周囲の意見や考えを積極的に聞いて、もっともだと思う意見は、柔軟に取り入れるように意識しています。全体への影響やバランスを考えながらも自分の軸を保って行動することで、責任を持って仕事を全うしようと努めています。

後輩に

スケールの大きさが魅力

資源や環境をテーマに、地球を相手にする仕事です。したがってスケールが大きいということが、この会社で働くことの大きな魅力だと思っています。
業務を行う上では、比較的自由で寛容な面が大きいと思います。ただし寛容であるからこそ、一人ひとりに自立的かつ自律的な役割が求められるため、バランス感覚が大切です。自分の行動には常に責任が伴いますし、周囲の理解と協力を得る努力も必要です。
社員同士の人間関係は、公私を問わず良好だと思います。プライベートでも、ゴルフやテニス、自転車など、共通の趣味でそれぞれ集まって楽しんでいる人達が多くいます。